【インテルのモラッティ会長が辞任】

インテル・ミラノFCのマッシモ・モラッティ会長が辞任。また、同会長と共に4人の主要役員がポストを去った。

後任にファケッティ副会長を指名
インテル公式webサイトは、次のように発表した。「インテル・ミラノは、マッシモ・モラッティ会長、アドバイザーのマルコ・トロンケッティ・プロベラ、パオロ・ジュリーニ、アンジェロ・マリオ・モラッティ、アンジェロ・モラッティの4氏が、役員会に辞表を提出したことを発表する。モラッティ会長は、後任にジャシント・ファケッティ副会長を指名した」
UEFAカップ優勝
マッシモ・モラッティ会長は、1960年代に欧州チャンピオンズカップを2度制するなど、インテルの最盛期を築いたアンジェロ・モラッティ元会長の息子。1995年に会長に就任し、在任中は1998年にUEFAカップ優勝を果たしたほか、セリエAでは2度、2位に入った。
9年で10人の監督
モラッティ会長は、在任中の9年間に10人の監督を起用した。またロナウドロベルト・カルロスクリスティアン・ビエリロベルト・バッジオガブリエル・バティストゥータエルナン・クレスポといった数々のスター選手と契約したが、ついにスクデットを獲得することはできなかった。インテルが最後にセリエA優勝を飾ったのは、1989年のことである。
「劇的なものではない」
クラブのオーナーには引き続きとどまるモラッティ氏は、次のようにコメントした。「辞任は劇的なものではない。今回の決定で、物事を一歩下がった場所から、より良く見られるようになる。それだけのことだ。オーナーの持ち分に変動はない。こういったことは他のクラブでもあることだ」
サポーターの抗議
インテルは17日のホームゲームで格下のエンポリFCに敗れ、セリエAで2連敗を喫していた。首位ASローマに勝ち点11の差をつけられ、サポーターが抗議していた。
ビエリの退団報道
しかしモラッティ氏が会長を辞任したのは、これが初めてのことではない。同氏は1999年5月にも、今回と似た状況で会長の座を降りたが、その時はすぐに復帰している。また日曜日の敗戦は、ビエリ退団のうわさが1週間にわたって大々的に報じられた後のことだった。
亀裂のうわさ
新聞報道では、ビエリはレアル・マドリーCFのストライカー、ロナウドと同じように、契約満了前にインテルを去る準備をしていると伝えられた。さらにコッパ・イタリアウディネーゼ・カルチョ戦に姿を見せなかったことで、ビエリとクラブとの間に亀裂があるのではとの憶測が流れた。ビエリはエンポリ戦では、筋肉を痛めて欠場している。
期待外れのシーズン
今季、インテルモラッティ氏の期待通りの結果を残せず、14年間待ち望んでいるタイトル獲得は、遠のいている。モラッティ氏は、10月にアルゼンチン人のエクトル・クーペル監督を解任し、代わりにアルベルト・ザッケローニ新監督を迎えた。新監督の下、インテルは当初好調な成績を残していたが、再びスランプに陥っている。
ロナウド獲得に関与
テレコム・イタリア社とピレリ社の会長で、インテルを財政的に支援してきたマルコ・トロンケッティ・プロベラ氏も、役員を辞している。ピレリ社は、インテルの約20%の株式を保有し、ロナウドの獲得にも深く関与していた。マッシモ氏の息子のアンジェロ・マリオ・モラッティ氏と間孫のアンジェロ・モラッティ氏も、パオロ・ジュリーニ氏と共に役員を辞任している。

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