【アンリが爆発、インテルを粉砕】

ティエリ・アンリのゴールでアーセナルが先制
アーセナルFCが気迫あふれる攻撃的サッカーを展開した。1人でゴールをこじ開けるなど超一流のプレーを見せたティエリ・アンリの活躍により、アーセナルは圧勝して敵地サン・シーロのサポーターを静まらせると共に、UEFAチャンピオンズリーグでグループリーグ突破への希望を再燃させた。一方、敗れたインテルは、最近の好調さをこの試合では発揮できなかった。この結果、両チーム共に、最終的な運命は、第6節に自らの力で決めることになった。
探り合いの序盤
両チームとも主要選手をケガや出場停止で欠いたため、試合開始後しばらくの間は様子見の展開が続いたが、最初に仕掛けたのはインテル。しかし、チャンスと言えば、クリスティアン・ビエリマルコ・マテラッツィの失敗に終わったフリーキックぐらいで、決定的な場面を作ることはできなかった。一方のアーセナルも、9月の対戦でインテルに大敗した記憶がちらつき、最初の10分間は積極的なサッカーを展開できなかった。
チームを引っ張るパーラー
しかしアーセナルは、パトリック・ビエラの代わりにキャプテンマークを付けたレイ・パーラーが正確なプレーでチームを引っ張ると、本来のスタイルを取り戻し始める。対するインテルでは、オバフェミ・マルティンスが、ハイベリーでの対戦でアーセナルのディフェンス陣を崩したスピードをところどころで示した。また、ビエリも、アンディ・ファン・デルメイデのクロスに頭で合わせたが、シュートはわずかに横へそれた。
アンリの先制点
インテルではキャプテンのハビエル・サネッティが、またアーセナルではパスカル・シガンが、それぞれ要所でボールをカットして相手のチャンスの芽を摘み、スコアレスの状態がしばらく続いたが、25分に試合が動く。アシュリー・コールのパスを受けたアンリが、ペナルティーエリア端でシュート。これがGKフランチェスコ・トルドの守るゴールの下隅に突き刺さり、アーセナルが先制した。アンリは以前、アーセナルが最後にイタリアで戦った試合、そして最後にアウェーで勝ったチャンピオンズリーグの試合である昨季のASローマ戦でも得点し、ハットトリックを達成している。
ビエリの同点弾
貴重な先制ゴールを奪ったアーセナルだが、そのリードは8分しか続かなかった。アーセナルがアンリで先制したように、インテルもエースストライカーのビエリで同点に追い付く。エドゥからボールを奪ったクリスティアーノ・ザネッティがビエリにパス。これを受けたビエリのシュートは、ブロックに入ったイングランド人DFソル・キャンベルに当たって大きく向きを変え、アーセナルのゴールを割った。
同点で前半終了
その後、アンリにフリーキックが与えられたが、これはクロスバーの上へ大きく外した。これに対してマテラッツィフリーキックは枠内へ飛んだが、アーセナルのGKイェンス・レーマンがファインセーブでこれを防ぎ、両者互角のまま、同点で前半を終えた。
アーセナルが再びリード
しかし後半3分、アーセナルが再びリードを奪い、均衡が崩れる。決定的な仕事をしたのは、またしてもアンリだった。ペナルティーエリアの左端でテクニックを見せてマテラッツィをかわし、ゴール前へ低いクロスを入れる。待ち受けていたフレドリク・リュングベリは、GKトルドを尻目にこれを楽々とゴールに押し込んだ。
フリーキックのチャンス
リードされていたインテルだったが、ホームのサポーターは声援を送り続けた。そしてその願いが届くかという場面が訪れる。勢い良く突進してきたマルティンスをシガンがたまらず倒し、インテルがゴール正面20メートルの位置でフリーキックを得る。これをファン・デルメイデが豪快に蹴ると、ボールはゴールへ向かったが、わずかにクロスバーの上へ外れた。
アンリの勢いは止まらず
一方のアーセナルではアンリの勢いが止まらず、左サイドで猛威を振るった。そしてイバン・コルドバをスピードでかわし、またしても危険な低いクロスをゴール前へ入れたが、今度はこれに合わせるアーセナルの選手がいなかった。
アーセナルに追加点
それならもう一度とばかりに、アンリは3度目の左サイド突破を試み、2点目の時と同様にマテラッツィをかわす。そして今度はシュートを選択したが、GKトルドが指先でこれを防いだ。しかし85分、アンリはカウンター攻撃から個人技で見事なゴールを決め、アーセナルに追加点をもたらした。
終盤のゴールラッシュ
この直後、今度はエドゥがアーセナルの4点目となるゴールを挙げ、試合を決める。更にその後、ピレスが意気消沈したインテルの息の根を止め、アーセナルの勝利を締めくくった。

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