【インテル、敵地でバーゼルと引き分け=欧州CL】

チャンピオンズリーグの予備戦3回戦第1戦、バーゼルと対戦したインテルは1−1の引き分けという結果に終わった。アウエーのスイスでの試合は、マンチーニ監督にとっては良い点と悪い点が半々といった内容だった。攻撃面では大いに相手に危険を感じさせたが、逆に守備面で集中力を欠く場面があったのは不安材料だ。インテルの先制点は19分にアドリアーノが記録。バーゼルは25分にフッゲルのゴールで追いついた。ポストやバーに当たるシュートはインテルにニ度(スタンコビッチとゼ・マリア)、バーゼルに一度(フッゲル)あった。
マンチーニ監督就任後初の公式戦を迎えたインテル。いきなりシーズンを左右する大一番である。事前に欠場が分かっていたビエリ、クリスティアーノ・ザネッティミハイロビッチマルティンスカンナバーロに加えてエドガー・ダービッツも試合直前に欠場が決まり、スタンドでの観戦となった。
立ち上がりはバーゼルのペース。最初はそれほどでもなかったが、時間が経つことに徐々に勢いを増してきた。相手の中盤に顔を出そうとするインテルの試みは、ヒメネスやロッシの縦への突破を中心とする相手の攻撃にかき消されていた。インテルが相手陣内に攻め込めた場合でも、今度は1人で何でもやろうとするレコバのエゴイズムがチャンスをつぶしてしまう。
だが、バーゼルからのプレッシャーが最高潮に達しようとしていた正にその時、インテルは最大の武器を披露する。中盤でボールを受けた(ハンドがあったというバーゼル側の抗議もあった)アドリアーノがDFを1人また1人とかわし、GKのタイミングも外してゴールを陥れた。
インテルにとっては非常に重要なゴールだったが、6分後にはディフェンスの油断から同点ゴールを許し帳消しにされてしまう。カンタルッピのフリーキックからエリア内でボールを受けたロッシがボールを中央に入れ、これをフッゲルがヘディングでゴールに押し込んだ。
反撃に転じたインテルは2本のミドルシュートを放つ。スタンコビッチの1本目はポストをたたき、レコバの2本目はツーベルビューラーがいったん弾きながらもボールを押さえた。前半終了間際にもインテルに決定的なチャンスが訪れる。左サイドを突破したレコバからのクロスに辛うじて右足で合わせたアドリアーノのシュートをツーベルビューラーが弾き、こぼれ球をゼ・マリアが無人のゴールに押し込もうとしたがクロスバーに当ててしまった。39分にもスタンコビッチのシュートが相手GKを襲う。勝ち越しゴールを狙うインテルが押し気味の展開で前半は終了した。
後半開始からバーゼルは猛攻を仕掛け、インテルは苦しい戦いを強いられる。両チームのコンディション調整の進み具合を考えれば、インテルの動きが落ちてくるのは当然のことだった。51分にはデルガドのループ気味のシュートをトルドがなんとかセーブ。その1分後にもロッシがシュートを放ち、トルドは辛うじて指先で弾き出した。インテルフリーキックからアドリアーノが狙ったが、威力はあったもののコースの正確性を欠いた。バーゼルはフッゲルのファーポスト側へのシュートがポストをたたく。
終盤にはラフプレーが多くなったこともあって試合はペースダウン。ゼ・マリアのフリーキックゴールライン上のヤキンがヘディングでクリアする場面もあった。結局すべては第2戦に持ち越し。リスクを回避するためには、マンチーニは第2戦までにディフェンスを修正しなければならない。
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