ユベントスの補強にとっては今週が重要な1週間となる。クリスティアン・ビエリの獲得に向けてユベントスがインテルに攻勢をかける一方で、この両クラブの間ではDF同士の大型トレードも成立する可能性が浮上している。カペッロはユベントスのディフェンス陣にファビオ・カンナバーロを加えたがっており、ザッケローニが気に入っているリリアン・テュラムが代わりにインテルへ行くことになるかもしれない。ビエリの獲得交渉は難航しており、チェルシーやレアル・マドリーも再び彼に迫っている。
ユベントスには幾つものカードが手元にある。ファビオ・カペッロが電撃的に新監督に就任したことで、ユベントスはカペッロの要求に応えるため数多くの選手との交渉を開始し、補強のペースを早めざるを得ない状況となっている。クリスティアン・ビエリに関しては周知の通りである。ユベントスは彼を攻撃陣の補強に最適な人材と考えており、何が何でも獲得を成功させようと狙っている。長期的な計画のための投資ではなく、即戦力としての補強である。問題は、マッシモ・モラッティやビエリ自身がファンの空気に左右されて決断をためらっていることだ。
この移籍の成立は誰もが望んでいることだが、レアル・マドリーとチェルシーの参入によって失敗に終わる可能性もある。レアルの関係者は月曜日か火曜日にもミラノを訪れると見られており、この介入によってユベントスはインテルへのオファー額を上げなければならなくなるかもしれない。あるいは、ビエリが直接のライバルのユベントス以外に移籍するという、モラッティにとっては理想的な結果に終わる可能性もある。いずれにしてもモラッティは、ビエリと引き換えにユベントスからディバイオだけでなくブラージも譲り受けたいと考えている。ブラージは、インテルがローマのエメルソン獲得に最後の挑戦を仕掛ける場合のトレード要員としても便利な存在になるだろう。
だが、ユベントスとインテルとの間で議題に挙げられているのはクリスティアン・ビエリだけではない。DFに関しても動きがあり、こちらの交渉はより具体的に(そして早急に)話が進む可能性がある。カンナバーロとテュラムのトレードという話だ。ファビオ・カペッロはディフェンス陣にカンナバーロ(ローマ時代にも獲得を狙ったことがあった)を欲しがっており、ユベントスはその希望に応えるためリリアン・テュラムを犠牲にする準備もあるようだ。インテルにとっても悪くない話だ。テュラム(とカルバーリョ)の加入でディフェンスを整えることができるだろう。
ユベントスが新たに獲得した選手たちの中でも、すぐに出て行く選手もいそうだ。明らかにデシャンの監督就任を前提として獲得したフランス人オリビエ・カポは、ファビオ・カペッロの好みには合っていないようで、モナコにレンタルされる可能性もある。
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