【イタリア、チュニジアに快勝=国際親善試合】

イタリアがチュニジアに4−0の快勝を収めた。チュニジアの「ラデスの11月7日」スタジアムで行われたゲームは、トラパットーニ監督にとっては間近に迫ったユーロ2004(欧州選手権)に向けた最後のテストであった。
トッティ、ビエリ、ブッフォン、そしてディフェンス陣のレギュラーポジションは固まったと見ていい。中盤ではガットゥーゾピルロのコンビに比べて、ペッロッタザネッティのコンビの方がよりポジション確保に近いようだ。デルピエロカッサーノは最後の一つのポジション、3トップの一角を争うことになる。
キックオフ前には、29日に死去したフィアット社会長、ウンベルト・アニエリに対する1分間の黙祷が捧げられ、アッズーリ(イタリア代表の愛称)は喪章を腕に巻いて試合に臨んだ。
開始直後から積極的に仕掛けていくイタリア。チュニジアは相手を恐れている様子で、ただ黙って攻められるばかりだった。攻撃の中心はトッティで、すべての組み立ては彼の足を経由して行われていく。前半10分、トッティからのロングボールをビエリがコントロールできずにチャンスを逃してしまう。しかし、その5分後にイタリアが先制。またしてもトッティからビエリにボールが出たところで、ボールを奪おうとしたブアジジが自陣ゴールにボールを押し込んでしまった。
その後もイタリアは、ペッロッタら中盤が相手に厳しいプレッシャーを掛け続ける。チュニジアのディフェンス陣は、その攻撃に持ちこたえることができなかった。27分には2点目。コーナーキックにカンナバロが合わせて、自らの代表初ゴールを記録した。33分、ようやくチュニジアが少しばかりの反撃に転じたが、シェドゥリのミドルシュートをGKブッフォンが一度ははじきながらも止めた。その1分後には、ゴールに向かって抜け出したデルピエロが倒されたが、ドゥハメル主審はPKを取らなかった。
後半に入ってもゴールとスペクタクルを求めるイタリアは攻撃の手を緩めない。とはいえ、選手交代の連続によって攻撃の質はやや低下してしまった。デルピエロカッサーノ、ビエリ、コッラーディが立て続けにチャンスを外したため、点差は広がらない。ホームのチュニジアも、ブラハムが2度ブッフォンを脅かしただけ。もはや試合への興味が失われかけた終盤、ピルロ(86分)とザンブロッタ(92分)が立て続けに追加点を挙げた。この日のようなプレー内容であれば、トラパットーニポルトガルでの本番に大いに期待することができる。

チュニジア
GK:ブムニエル
DF:ブサイディ、サイーディ、ハギ、アヤリ
MF:ゴドバーヌ、ブアジジ(72分スガイエル)、ナフティ(75分イェディディ)、シェドリ
FW:レタイエフ(56分ボクリ)、ブラハム
<イタリア>
GK:ブッフォン
DF:パヌッチ(46分オッド)、ネスタ(46分フェラーリ)、カンナバーロ(46分マテラッツィ)、ザンブロッタ
MF:ペッロッタ(46分ガットゥーゾ)、ザネッティ(46分ピルロ)、カモラネージトッティ(46分カッサーノ)、デルピエロ(72分ファバッリ)
FW:ビエリ(62分コッラーディ

得点:0−1 ブアジジ(15分/OG)、0−2 カンナバロ(27分)、0−3 ピルロ(86分)、0−4 ザンブロッタ(92分)
警告:カモラネージ

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/eusoccer/headlines/20040531-00000011-spnavi-spo.html