【ロコモティフが快勝】

UEFAチャンピオンズリーグのグループBで、FCロコモティフ・モスクワインテル・ミラノFC相手に3-0の歴史的な勝利を飾った。ロコモティフは、前半にドミトリ・ロスコフが得点を決め、後半にもミハイル・アシュベティアとドミトリ・ホフロフが1点ずつを加え、勝ち点3を獲得した。

クーペル監督の解任
試合前の話題をさらったのは、インテルのエクトル・クーペル監督の解任劇であった。インテルは、アルベルト・ザッケローニ氏を後任に決めたものの、この夜の試合ではユースチームの監督を務めるコッラード・ベルデッリ氏が指揮を執った。ベルデッリ監督代行は、明らかに自分の色を出そうとした様子であった。先週土曜日に2-2で引き分けたブレシア・カルチョ戦からスタメンを5人変更。ジェレミー・ブレシェ、アルバロ・レコバフリオ・クルスマルコ・マテラッツィマティアス・アルメイダを先発出場させた。
序盤に先制点
大胆な戦術を採用したベルデッリ監督代行。しかし、インテルは最悪のスタートを切ると、その後も悪化の一途をたどってしまった。試合の最初のシュートを放ったのはレコバであった。しかし、その直後にロコモティフは一気にインテルゴールへ襲いかかり、先制点を挙げた。マクシム・ブズニキンの見事なプレーから、オーバーラップしててきたサイドバックのバディム・エブゼエフがクロスを入れると、ニアサイドにいた主将のロスコフは、このボールを見事にゴールネット上部に決めた。
オープンな展開
インテルも全力で反撃に転じるが、すぐに同点に追いつくことはできない。逆にオープンな展開になった試合で、追加点を挙げそうになったのはロコモティフの方であった。しかし、ノーマークのロスコフがペナルティーエリアの端から放ったシュートは、フランチェスコ・トルドの正面をついた。
ビエリにチャンス
これに対し、インテルレコバがロングシュートを何本か放ち、ロコモティフのGKセルゲイ・I・オフチンニコフにセーブをさせるが、決定的なチャンスが訪れたのは、試合開始後27分経ってからだった。ボールを拾ったクリスティアン・ビエリペナルティーエリアへと突進。しかし、利き足ではない右足で打ったシュートは、オフチンニコフにセーブされる。
好機を逸したサネッティ
その2分後、今度はインテルの主将ハビエル・サネッティが好機を得た。ホフロフからボールを奪い持ち込んだサネッティは、オフチンニコフと1対1になる。しかし、ボールを長く持ち過ぎてしまい、放ったシュートもゴールの上へわずかにそれた。その後、ロコモティフも、前半終了直前にホフロフがチャンスをつかんだが、得点にはつながらず、1-0とリードしてハーフタイムを迎えた。ここでユーリ・セミン監督は、後半にインテルが猛反撃をかけてくると予想し、ブズニキンに代えてオレグ・パシニンを投入した。
巧妙なダミー
しかし、後半に入って攻勢をかけたのはロコモティフの方だった。50分、ホフロフが右サイドをオーバーラップしたエブゼエフへパス。1点目と同様、エブゼエフはニアサイドのロスコフへとボールを入れた。しかし、ここでロスコフは見事なダミーでボールを後ろへ流す。後は、グルジア人ストライカーのアシュベティアが無人のゴールへ決めるだけであった。
打つ手のないインテル
打つ手のないインテルは、レコバが長い距離からのシュートを狙うだけで、オフチンニコフの守るゴールを脅かすことができない。ボール支配率では上回るインテルだったが、守備は安定感を欠き、57分にはロコモティフに3点目を許した。有望な若手FWマラト・イズマイロフが右サイドで倒され、ロコモティフはフリーキックを得た。ロスコフが右足で蹴ったボールは、カーブを描きながら高く飛び上がったホフロフの頭に合った。強烈なヘディングシュートは、トルドを超えゴール上部の隅に吸い込まれた。
重要な勝利
既にFCディナモ・キエフに敗れ、アーセナルFCとも引き分けていたロコモティフ。勝ち点3を必要としていた試合で勝利を収め、グループBの首位争いに加わった。一方のインテルは勝ち点6のまま。だが、決勝トーナメントへ進出するためには、この夜の試合よりも内容を改善する必要がありそうだ。

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