【インテルのマテラッツィに2カ月の出場停止 暴力事件で】

規律委員会のマウリツィオ・ラウディはインテルのDFマルコ・マテラッツィに3月29日までの出場停止処分を言い渡した。マテラッツィは日曜(2月1日)の夜、サン・シーロで行われたシエナ戦の際にスタジアムの通路内でシエナのブルーノ・チリッロの顔面を殴り、この行為を副審と第四審判に見られていた。インテルザッケローニ監督は2カ月間彼を起用できないことになり、復帰は4月4日のインテルユベントス戦となる。また、インテルからは5000ユーロ(約66万円)の罰金も徴収される。
マテラッツィの行為を深刻と見た規律委員会は、マテラッツィにリーグ戦出場だけではなく、あらゆる活動を禁止することを決めた。今回のエピソードは、かつてフェッリーニョがベルトロッティを殴った事件を彷彿とさせた。ベルトロッティは昏睡状態となって一時は生命の危機に陥り、その後完全に回復したが、幸い今回のチリッロは唇を一針縫っただけで済んだ。あとはテレビで騒動を巻き起こしただけである。それでも、セリエAで最も暴力的な選手の一人という評判はマテラッツィの不利に働いた。チャンピオンズリーグの試合でのシェフチェンコへの悪質なファウルや、昨夏の親善試合でのインザーギへのタックルは、サッカー協会のメンバーの記憶にも残っていただろう。
また、セリエAへの昇格を懸けた1998年のプレーオフの試合終了後に、マテラッツィが相手のサポーターをあおり立てたというようなこともあった。マテラッツィの所属するペルージャの勝利で試合が終わった後、彼はわざわざトリノのサポーターが陣取るゴール裏の前に行ってペルージャの旗を振り、試合中から熱くなっていたライバル心をますます挑発するような行動を取った。
マテラッツィが2カ月の出場停止を受けたのは、彼がベンチ入りのメンバーに入っておらず、その場所にいることが許されていなかったためでもある。チリッロとの衝突を見とがめた副審と第四審判に加えてサッカー協会のある関係者もこの場面を目撃し、その後午前2時までマテラッツィへの事情聴取を行った。出場停止はセリエAコッパ・イタリアに適用される。インテルマテラッツィから5万ユーロ(約660万円)の罰金を徴収するとみられ、さらにシーズン終了後には一番好条件のオファーを出したクラブに彼を放出することになるだろう。
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