【パルマ、1点を守り切りインテルを下す=セリエA】

エンニオ・タルディーニの熱狂は止むことがない。パルマインテルの猛攻に対して勇敢に抵抗し、前半41分のエマヌエレ・フィリッピーニのゴールが決勝点となって勝ち点3を獲得した(1−0)。
土曜日(10日)のナイトゲームでは、若いパルマが首位追走を狙うインテルをホームに迎えた。インテルザッケローニ監督は、マテラッツィレコバザネッティ、ココ、アルメイダを欠き、ラムーシとファリノスをスタメンに起用。前線はクルスとビエリで、マルティンスはベンチからのスタートとなった。一方のパルマは、長期離脱中のアドリアーノを除けば、ほぼベストのメンバー。出場停止のセリッチに代わってフィリッピーニが左サイドのポジションに入る。カルドーネは出場停止と負傷のため欠場。
お互いに古巣との対戦となる選手が多いこともあって、エンニオ・タルディーニは大いに盛り上がり、試合は序盤から白熱した展開となる。前半5分にはジラルディーノがGKトルドまで抜き去ったが、無人のゴールに向けて放ったシュートには勢いがなく、ディフェンス陣にボールを奪い返されてしまった。
パルマはしっかりしたディフェンスでボールを奪ってそこからの組み立てを狙い、インテルはパスを繋いでビエリとクルスの強力なツートップにボールを供給しようとする。インテルはいつも以上にボールを支配していたが、パルマも互角に反撃し、どちらに転んでもおかしくない試合展開だった。
前半11分にはラムーシのシュートがゴール横へ。チャンスをうかがっていたインテルが徐々に攻撃の手を強め、前半28分にはビエリのシュートをフレイが身を投げ出してセーブ。30分にはパスクワーレのクロスに合わせたビエリのシュートがポストをたたき、パルマは肝を冷やした。その5分後にはモルフェオのシュートがトルドを脅かす。あくまで互角の展開が続いていた。
しかし、その均衡は突然のように破られる。インテルが勢いを増してきたかと思われた前半41分、逆にパルマが先制した。カステッリーニのロングパスに対して、GKトルドとサネッティが連携のミスを犯してしまい、そこに飛び込んだエマヌエレ・フィリッピーニがボールをゴールに押し込んだ。エンニオ・タルディーニは喜びに湧き上がる。
インテルは直後にアダーニがヘディングで同点ゴールを狙ったが、クロスバーの上に外れた。
後半に入るとインテルが必死に同点を狙ってくるが、後半5分にはパルマにカウンターから決定的なチャンスが。しかし、モルフェオのシュートをジラルディーノは押し込むことができなかった。後半9分にはジラルディーノのシュートがサイドネットへ。パルマのシュートは多かったが、決定的なものはあまりなかった。
インテルは苦しみながらも徐々に前に出て行く。続いてパルマジラルディーノがシュートを決めたが、フィリッピーニがわずかにオフサイドポジションにいてプレーは止められていた。その直後にはマルキオンニのチャンスをアダーニがストップ。パルマはチャンスを無駄にし続ける。
後半18分、モルフェオが思い切ったヒールキックでゴールを狙ったが、トルドがファインセーブ。息つく暇もない展開が続き、後半27分はマルティンスの足元にフレイが飛び出して強烈なシュートをセーブ。試合のリズムは速く、両チームには疲れも見え始めてくる。インテルはスペースを探し、パルマはカウンターでチャンスをうかがう。荒っぽいプレーも増えてきたが、ベルティーニ主審はファウルを取らずにプレーを続けさせる場面が多かった。インテルは最後まであきらめず、フレイの守るゴールに猛攻を仕掛けていく。後半48分にはクルスのシュートをフレイが必死にセーブ。何とか逃げ切ったパルマは喜びを爆発させた。一方、インテルザッケローニは苦々しい表情を浮かべていた。
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