【ロスコフ、ロコモティフに勝ち点をもたらす】

インテル・ミラノFCと対戦したFCロコモティフ・モスクワは、ドミトリ・ロスコフの2試合で2得点目となるゴールにより、敵地ジュゼッペ・メアッツァ・スタジアムで勝ち点1を獲得した。

インテルが首位をキープ
第3節のモスクワでの対戦で0-3と大敗したインテルは、その後エクトル・クーペル監督を解任。そして今回の対戦は、アルベルト・ザッケローニ新監督の下でのUEFAチャンピオンズリーグ初戦となった。そのインテルが、アルバロ・レコバの序盤のゴールで先制。これに対しロコモティフは、キャプテンのロスコフによる、ディフェンダーに当たって向きが変わったシュートで54分に同点とした。追い付かれてドローで試合を終えたインテルだが、アーセナルFCに0-1で敗れたFCディナモ・キエフFCに1ポイントの差をつけ、グループB首位の座はキープした。
キリ・ゴンサレスが先発
ザッケローニ監督は、2週間前にロコモティフに敗れたインテルに三つの変更を加えた。中でも最も大きな変化が、中盤左サイドでのキリ・ゴンサレスの先発起用。キリ・ゴンサレスは前半、同じアルゼンチン人のハビエル・サネッティとのコンビで単調になりがちだったチームを活気付けた。しかし10分、そのインテルはピンチに陥る。セルゲイ・イグナシェビッチがバディム・エブセエフにグラウンダーのパスを通す。しかし2メートルの距離からシュートを狙ったエブセエフは、空振りしてしまった。
ロコモティフの快調なスタート
チャンスを逃したロコモティフだったが、これ以前にもマラト・イズマイロフとドミトリ・ホフロフが細かいパス回しでインテルの中盤を崩すなどの活躍を見せ、快調なスタートを切っていた。しかし14分、試合の流れに反してレコバが見せたプレーに、ロコモティフのディフェンス陣は対応できなかった。
レコバの先制点
ザッケローニ監督の就任以来、輝きを取り戻しているレコバは、ACキエーボ・ベローナを破った土曜日の試合に続き、この試合でもトレードマークの左足でゴールを決めた。クリスティアン・ビエリがおとりとなってディフェンダーを引き付けると、レコバにパスが通る。レコバはターンしながら2タッチでドミトリ・センニコフをかわすと、セルゲイ・オフチンニコフの守るゴールに豪快なシュートを突き刺した。
ビエリは外す
その8分後、ホームのインテルに追加点を加えるチャンスが、ビエリに訪れた。左サイドを駆け上がったキリ・ゴンサレスが、ハビエル・サネッティからパスを受けてエブセエフをかわした後、ゴールから10メートルの位置にいたビエリにボールをつなぐ。ノーマークでパスを受けたビエリは、迷わずシュートを選択。しかしボールの下をとらえ、シュートをふかしてしまった。それでも主導権を得たインテルは、その4分後にもチャンスを迎える。ハビエル・サネッティが再び攻撃参加し、ロコモティフのディフェンス陣を突破して低いクロスを中へ。しかしゴール前に戻ったイグナシェビッチが、辛くもこれをクリアした。
ツキを味方にしたロスコフ
試合はその後もインテルのペースで進んだが、後半9分にアウェーのロコモティフがツキを味方に付け、その流れを変えた。前回の対戦で得点したキャプテンのロスコフが遠めの位置からゴールを狙うと、低い弾道で飛んだシュートはマルコ・マテラッツィの左足の当たって向きを変える。GKフランチェスコ・トルドはこれに反応し切れず、ボールはネットを揺らした。
攻めるロコモティフ
試合の流れを引き寄せたロコモティフは、これに乗じて攻撃に出た。60分、ペナルティーエリア内に切り込んだイズマイロフが、ゴール前を横切るクロスを入れる。しかしトーマス・ヘルベグが辛うじてゴールラインの外へクリアした。また、ロスコフが相手ゴールの手前でボールを受ける場面もあったが、これにもハビエル・サネッティが見事なタックルでボールをずらし、シュートを打たせなかった。
オフチンニコフが救う
これに対し、インテルも攻撃に人数を割いた。しかし、ダニエレ・アダーニのヘディングシュートは、GKオフチンニコフのプレッシャーを受けていたために正確さを欠き、ポストに当たってしまう。またオフチンニコフは、ビエリが打った2本のシュートを両方ともスーパーセーブで防いだ。ビエリはまず、キリ・ゴンサレスが前線へ送ったロングパスに合わせる。しかしオフチンニコフは素早く飛び出し、これをブロック。そのリバウンドを得たビエリは再びシュートしたが、これもオフチンニコフに抑えられ、地面を蹴り上げて悔しがった。その後もインテルは攻め続けたが、ロコモティフは耐えしのぎ、勝ち点1を獲得。ブループBの行方は、ますます分からなくなってきた。

http://jp.uefa.com/competitions/UCL/fixturesresults/round=1712/match=1056847/Report=RP.html