【勢いに乗るインテル、立ちふさがるディナモ】

昨シーズンの準決勝では、アウェーゴールによって最大のライバルであるACミランに敗れ、失意のどん底に落とされたインテル・ミラノFC。しかし今はその失意から完全に立ち直ったようである。

圧勝劇
一足早く開幕したセリエAではいまだ無失点、UEFAチャンピオンズリーグのグループリーグ初戦では有力候補として挙げられていたアーセナルFC相手に3-0の圧勝劇を演じるなど、素晴らしいスタートを切った今季。インテルは火曜日の夜、自信満々でホームにFCディナモ・キエフを迎える。
得点不足
皮肉なことに、国内リーグではこれまで4試合でわずか3点と得点力不足に悩むインテルだが、ハイベリーで行われたグループBの開幕戦では45分間で同じ3得点を挙げた。エクトル・クーペル監督は、こういうことも驚くにはあたらないと考えているようだ。
オープンな試合展開」
チャンピオンズリーグでは1試合だけで3得点を挙げた。チャンピオンズリーグは他のリーグとは違って、オープンな試合展開になる。6試合しかないので、1試合か2試合負ければおしまいだからね」と同監督は語った。
「攻撃的でスピードもある」
ディナモキエフFCロコモティフ・モスクワに2-0で勝ち、上々の滑り出しを見せている。クーペル監督も、これまでチャンピオンズリーグで強豪と言える成績を残してきたチームを十分に警戒している。「ディナモは攻撃的でスピードもある」と同監督。「相手にボールを奪われた時には集中する必要がある。ディナモは素早いカウンターアタックを仕掛けてくるからね。5、6人で一気に攻めてくるんだ」
苦渋の選択
クーペル監督は、クリスティアン・ビエリの起用に頭を悩ませている。ビエリの足首のケガはほとんど回復しているが、週末にミランダービーが控えているため、同監督はアーセナル戦と同様にフリオ・クルスオバフェミ・マルティンスのコンビネーションを起用する可能性もある。「状態がよければ、少なくとも8割方の出来なら、ビエリを出場させるだろう」と同監督。「もっとも、ダービーのことも忘れてはいないけれどね」
マテラッツィは欠場
しかし、DFマルコ・マテラッツィは太腿(ふともも)のケガで欠場が決定的だ。クーペル監督は、ハイベリーではマテラッツィが大活躍したことを認め、「マテラッツィは絶好調だった。彼のファイティング・スピリットのおかげで、我々のディフェンス陣が自信を持つことができた。それでもロンドンでの試合と同じように集中できれば、この試合も勝てると思うよ」と語った。
メンバーの問題
一方、ディナモのオレクシー・ミハイリチェンコ監督も選手の選択に頭を悩ませている。太腿(ふともも)の手術を受けたアンドリー・フシンはグループリーグの出場が絶望的であり、DFオレクサンデル・ホロフコもまだ回復していない。これを受けて、同監督はどのような布陣で臨むのか固く口を閉ざしたまま、イタリアのチームから16回目の挑戦で初めての勝利をもぎとることを狙っている。
「小さな問題」
「故障者でいくつか小さな問題があるから、布陣を決めるのは試合直前になると思う」とミハイリチェンコ監督。「フシンは素晴らしい選手だが、うちのチームには代わりがきかないというプレーヤーはいない」。ビエリ欠場の可能性については、「ビエリはポストプレーヤーだから、彼がいなければインテルの戦い方は変わってくるだろうね」と付け加えた。
堅いディフェンス
それでも、インテルがミハイリチェンコ監督にとって感心させられるチームであることには変わりがない。「抽選会が終わってから、ずっとインテルのことを研究してきた。知らないことはほとんどないよ」と同監督。「インテルは良いチームだ。私好みのプレースタイルだね。うちのチームに望んでいるのと、だいたい似たようなプレーをする。明日はホームだから多少は違って、勝ちに来るとは思うけれど、それにしてもインテルのディフェンスは本当に堅いね」

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