【激しい戦いも引き分けに=ウディネーゼvsインテル戦詳細】

27日(現地時間)、イタリア・セリエA第4節が行われた。フリウリスタジアムでのウディネーゼインテルの一戦は、熱戦の末引き分けに終わった。非常に見所が多い試合だったが、得点シーンは最後まで生まれなかった。MFルシアーノ(インテル)とDFクロルドルップ(ウディネーゼ)が退場。MFピサーロウディネーゼ)は後半20分のPKを失敗した。
インテルが、フリウリで最後に勝利を収めてからもう5年が経つ(5年前は、ロナウドのゴールで勝利)。相性の悪いウディネでの勝利を狙うインテルは、今季初出場のアルゼンチン代表MFアルメイダとインテルでのデビュー戦となるフランス人DFジェレミー・ブレシェをスタメンで起用。ツートップは、カロンフリオ・クルスが組んだ。ウディネーゼのメンバーは、いつも通り。
試合開始直後、ウディネーゼが積極的な攻撃を見せるが、インテルも怯むことはなかった。序盤から試合のリズムが上がる。ウディネーゼは、MFピンツィとMFカストロマンが中盤から襲い掛かり、インテルはルシアーノとフリオ・クルスのホットラインを中心にサイド攻撃を狙った。この時間帯の戦いは互角だった。
前半17分に試合が動く。これまで2枚のイエローを出していたドンダリーニ主審が、MFヤンクロフスキーに対して後方からタックルしたルシアーノに一発レッドを提示。インテルは、10人での戦いを強いられることになった。
ウディネーゼはすぐに攻撃の手を強め、両サイドからの攻め上がりを強化する。インテルのゴール前には、好調のDFイバン・コルドバが立ちはだかっていたが、ウディネーゼは中盤での数的優位を生かした攻撃を始める。前半30分には、初めてウディネーゼが本当の意味での組織的な攻撃を見せる。しかし、MFヨルゲンセンのクロスに対するFWヤキンタのヘッドはゴール横に外れた。
前半33分にも両チームの間に火花が散る。ルシアーノの退場に続いて、今度はカストロマンとカロンに立て続けにイエローカード。選手たちは、かなり熱くなっていた。ウディネーゼはスペースを探し、攻撃を組み立てようとするが、必ずしも効果的な攻撃はできない。
試合は、再び突然の盛り上がりを見せる。前半42分に、ウディネーゼがヤキンタのヘディングとMFピエリの左足でインテルゴールを襲う。しかし、これはDFマテラッツィが守りきった。直後には、クロルドルップも決定的なゴールチャンスを逃してしまう。インテルは、息も絶え絶えになり、負傷したマテラッツィとDFダニエレ・アダーニが交代。ウディネーゼの優勢のまま、前半が終了した。
後半に入るとインテルクーペル監督は、MFエムレを下げてMFヘルベグを投入する安全策に出る。ウディネーゼは、引き続き攻撃を繰り返し、後半5分にはピンツィが遠距離から狙ったがGKトルドがセーブ。ウディネーゼカストロマンに代えて、FWファーヴァを投入。よく連携の取れていたウディネーゼだが、試合を変えられるだけのファンタジーと決定的なプレーに欠け、GKトルドを脅かしたのはミドルシュートの場面だけだった。
後半18分にもピンツィがトルドの守るゴールを狙う。その1分後にはヘルベグがエリア内でディノ・ファバに対してファウル。ドンダリーニ主審がPKを宣告した。だが、ピサーロのキックは枠を外れ、ウディネーゼのサポーターからは怒号が張り上げられた。試合は、その後も予断を許さない展開だったが、ウディネーゼの勢いは衰えていった。
クーペル監督は、フリオ・クルスを下げてFWマルティンスを投入。ペースダウンしたウディネーゼに対し、マルティンスカロンとのコンビで勝負に出る。ウディネーゼは、ヤキンタがFWヤンカーと交代。後半42分には、インテルサネッティが放ったシュートが、惜しくもゴールポストに阻まれた。さらに後半44分、ルシアーノと同じようなファウルでクロルドルップがレッドカードを受ける。頻繁に攻守が入れ替わり、ディフェンスのミスも多い試合だったが、それでもゴールは生まれなかった。勝ち点1ずつを分け合って試合は終了を迎えた。
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