【インテルとアドリアーノの間にアブラモビッチの影=セリエA】

クラブの深刻な財政難にもかかわらず、パルマのジェネラル・ディレクターのネビオロ氏ははっきり言い切っている。ブラジル代表FWアドリアーノ(21)は、1月にインテルへ移籍することはない。
「何度も繰り返すが、アドリアーノは6月までわれわれの元に残る。興味を持っているクラブは多いが、中でも最も熱心にアドリアーノに誘いをかけているのはチェルシーだ。土曜日にもチェルシーから電話があった」
ネビオロは、アドリアーノがシーズン終了前にパルマを去る可能性に関してはあくまで否定している。
アドリアーノは世界最高の選手の一人であり、インテルを初めとしてビッグクラブが興味を持つのは当然のことだ。だが不思議なのは、私がこれだけ否定しているのに、しっかり情報を得ているはずの大きな専門紙がアドリアーノはミラノへ移ると書き続けていることだ。移籍のための契約には私のサインも必要だということを忘れている者もいるようだ。移籍が事実なら私に何か情報が入っているはずだ……」
いずれにしても、ネビオロはインテルとの間で「アドリアーノの移籍に向けた開かれた交渉がある」ことは認めている。「だが、もしインテルに移籍することになるとしても、来シーズンからのことだ。これがわれわれの条件だ。モラッティインテル会長)もそのことはよく分かっており、移籍を早めるような要求は全くしてこない。」
ネビオロはアドリアーノの移籍が決定済みだとは思い込まないようにインテルに対して注意を促している。なんとかして収支を安定させたいともがいているパルマの現状では、アブラモビッチの巨額のオファーを受けることも間違いなく選択肢の一つだ。また、チェルシーが獲得争いに参入することで、インテルもあらためて交渉に本腰を入れなければならなくなるだろう。
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